

今日は、「ぼら子」を買いました。関東近辺は「ぼら漁」が解禁になりました。いよいよ年末に向けて、「おせち料理」の仕込みの第一弾、「からすみ」造りが始まります。
「いなみ」の「からすみ」は、ここ2年くらいは「味噌漬け」にしています。以前は、天日干しの「からすみ」を造っていましたが、丁度この時期に石川県の「菊姫」さんの、素晴らしい「吟醸粕」が手に入るので、粕と味噌を合わせて2ヵ月間寝かせています。漬け込んだ後、干したりもしますが、少し柔らかめに仕上げて軽く炙って提供します。「吟醸粕」の香りがたまりません。
「からすみ」は「唐墨」とも書きますが、その字の通り中国から伝わってきた物です。「唐」の「墨」に似ているからそのなが付いたそうです。三河の「このわた」、越前の「うに」、長崎の「からすみ」は「幕府への献上品」であったらしく、「天下の三大珍味」と今でも重宝されています。
通常、市場で「ぼら子」として売っている物はとても高いです。ましてそれを加工して「唐墨」として売っているものは、国産の物は何万円もします。なかなか日常ではお目にかかることは少ないですね。特に今日仕入れた「ぼら子」は綺麗なオレンジ色で、血も少なく鮮度も抜群です。江ノ島沖で揚がった物ですが、国産であればその後加工することもあり、私はそんなに産地にはこだわりません。注目すべきところは、やはり「大きさ」、「色」、「鮮度」です。
しかし10月25日に解禁になる「鹿児島県のぼら船」から揚がって来る「ぼら子」はやはり違います。何が違うかと言うと、「大きさ」と「色」です。今日の「ぼら子」の倍くらいはあるかと思われます。もちろん値段も倍から3倍くらいですが・・・。当然、25日には最高の「ぼら子」を買うつもりです。
「いなみ」でお世話になっている築地の魚屋さんは、先日漁船に乗って「ぼら漁」を視察に行って来たようです。そして良い漁師さんから直に仕入れて来てくれました。そして「ぼら」を丸ごと買い付け、自分の店で「ぼら」をさばき、「ぼら子」として売っています。
こうすることにより、鮮度はもちろんの事、値段が安く仕入れる事が出来ます。本当にありがたいです。そして「いなみ」に出す「ぼら子」はまた一段と良いものを選んでくれました。「いなみさんのお客さんに喜んでもらってください。」なんて言ってくれます。感動します。
築地市場にもたくさん魚屋さんがありますが、漁船にまで乗って仕入れてくる魚屋さんなんてなかなかありません。さすがです。
今日は「血抜き」の作業をします。毛細血管に針打ちをして一日水にさらします。どこまで綺麗に血抜きできるかが課題です。せっかく良い「ぼら子」を届けていただいたんですから、今年も最高の「唐墨」を造りたいと思います。
出来上がりまでしばらくお待ちくださいませ。