

今日のおすすめ食材は、神経抜きの大分県佐賀関産の「桜鯛」です。良く聞く「活け締め」というものです。おいしい魚が多いと言われる、佐賀関。そこには、漁場、魚、漁師の良い条件が揃わないといけません。 その中のひとつに「活け締め」というものがあります。魚は水揚げされてから、漁港のセリ場に出てくるまでの間に、死んでしまう魚、弱った魚、生きている魚など色々ですが、その中でも生きている魚が重宝されます。セリ場でも水槽の中で生きているのですが、今まで海の中にいた魚が、突然水槽の中に入ると、魚は生活環境が変わり興奮状態になり、多大なストレスを感じてしまい、このまま調理すると、味、身の締りなどにかなり影響があります。そのため、一日位、水槽の中で活かし魚を落ち着かせます。これにより、胃の中の未消化物を吐き出させ、身に移る臭いなどを防ぐのです。その魚により水槽に入れておく時間は違いますが、これだけでも大変な技術と、経験を必要とします。
その後、魚の”えら”の所から鎌のようなものを一撃で刺し、脳死させます。そしてもう一度”えら”の所から包丁で背骨を切断し、血抜きします。そして背骨の上にある”脊髄神経”に、針金を刺し、神経を破壊します。 脳死したさせた後、自分が死んだという信号を脳から体全体の細胞に伝えるのを遅らせるのです。
すべては、魚を死後硬直させないためです。締めたばかりの魚は、身がコリコリするだけで、味、甘みなどはまだ感じられません。活け締めすることによって、身はゆっくりとたんぱく質をアミノ酸に分解し、旨みに変わるのです。その後は、どんどん死後硬直へと向かっていきます。最高の状態の時に、ぜひ召し上がってみて下さい。
非常に痛々しい話でしたが、魚をおいしい状態にするためには、漁港の方たちも色々な努力をされていることが分かります。扱う私たちも、真剣に調理しなければいけないな~と、改めて感じました。